「365日外食」実験を行った女医が伝えたい、食べているのに栄養不足の盲点パスタをゆでて市販のソースをかけて食べるのも、「外食」です (写真はイメージです) Photo:PIXTA

日々の食事が体をつくる。それは、誰もが知っていること。では、365日外食を続けたらどうなるのか――。それを自分の体で実験してみた医師がいる。うえやま腎クリニック(鹿児島市)院長の上山菜穗医師だ。「食の大切さを実感していたからこそ、自分の体で体験してみようと思った」と話す上山医師は、外食生活を続ける中で数々の不調に見舞われ、最終的には“実験”を中止せざる得ない状況に陥ったという。果たして「365日外食生活」実験はどんな結末を迎えたのか、そして現代人が陥りやすい食生活の盲点とは――。

365日外食生活を続けたら
どうなった?

 365日外食生活をしてみよう。そう思い立って“実験”を始めたのは、上山医師が30代半ばの頃だ。

「日々の診療のなかで、慢性疾患は食事の影響が大きいことを実感していました。外食ばかりの生活をしていたらきっと体に悪影響があるだろう。では、どのくらい悪影響があるのか、自分の体で体験してみようと思ったのです」 

 最初のうちは、同僚・友人らとイタリアンやカジュアルなフレンチレストランなどに行き、楽しく“実験”ができていた。ところが、次第に大変になっていた。なぜなら、少しずつ不調に見舞われるようになったからだ。